最強SEの徹夜術

徹夜の乗り切り方ではなく、それを引き起こす原因を探るべき

はじめに断っておくと、本ブログでは、まず徹夜するような事態を避けることを考えるべきだと考えている。徹夜する事態になっているということは、プロジェクトのどこかにそれを引き起こす失敗の要因があるはずだ。本質的には、それを探し出し解決することが最強SEへ近づく一歩だと考えている。

 

 

とはいえ、現場では往々にして予期せぬトラブルが発生する。そして仕事は常にスケジュール通りに進むとは限らないものである。どんなに高いリスク管理能力を持ち、調整能力に長けたSEであっても失敗を犯さない人間はいなく、不幸にも徹夜が必要な状況に追い込まれることがある

 

 

また、本稿では徹夜術について考えるが、追い込まれた状況でギブアップすることは決して悪いことではなく、むしろ最も適切な判断の一つであるため、選択肢の一つとして認識して欲しい。前置きが長くなったが、ここではあえて、追い込まれた状況下でとにかくやりきる、ということを考えてみたい。すなわち徹夜論である。

 

効果的な徹夜(長時間労働)をするために

・深夜は打ち合わせを避ける

深夜の打ち合わせは思考が鈍り、ネガティブな気持ちになっている者が多いため建設的な意見が出にくい。結果として時間を浪費しがちである。対面で議論が必要な問題は夜が更ける前に方向性を定め、深夜はそれぞれのペースで個人ワークとすべきである。

 

 

・仮眠をとる

夜通し働く場合でも、短い仮眠は非常に有効である。会社の規定によるが、寝袋や枕など睡眠の質を上げるためのアイテムを置いておくのも良いだろう。椅子を並べてその上で寝る際には、椅子の高さをある程度そろえた上で、頭の部分を少しだけ高くすることと、背もたれの向きが交互になるように配置することで寝返りに強いフォーメーションとなる。また、長く寝すぎるとおきられなくなり、頭が朦朧として逆に生産性が落ちるため、仮眠は15~20分程度の短い時間に抑えよう

 

 

・目の周りを暖める

SEの仕事はコンピュータ画面に長時間向き合うため、目の疲れが蓄積しがちである。そうした場合に目の周りを暖めることは疲労回復に効果的だ。ホットアイマスクのような商品もあるが、専用のマスクが無くともタオルを濡らして電子レンジで加熱することで即席のホットアイマスクとして利用できる。とても熱くなるため火傷には注意しよう。

 

 

・身体を綺麗にして気持ちを整える

徹夜で身も心も疲弊し、何もかもが面倒になる気持ちは非常に良くわかるが、身体を綺麗にすることで心が前向きになり、心理的に負担が軽くなる場合がある。

 

近くに漫画喫茶やスパなどがあり、シャワーを浴びることができればベストだが、オフィス環境によっては近くに無い場合も多いだろう。その場合は、足や首周りなどはボディペーパーでふき取り、身奇麗にしよう。また、会社に替えの衣類や歯ブラシ、髭剃りや化粧品など身の回り品を常備しておき、トイレで換装するのも良い方法である。

 

ポイントは、冷静な状態のときに自分が気持ち悪く感じる状態は何なのかということを検討しておき、それに備える物品を用意しておくことだ。こうした対応をしていると、ふと我に返り虚無感に教われることもままあるが、最強SEたるもの、たとえ徹夜だとしても、翌朝は極力それを感じさせないための努力が必要なのである。

 

 

・引継ぎを行う体制を確保する

徹夜の連続を乗り越え、運命の納期を無事に迎えることができたとしても、業務はそこで終わりではなく、続いていくのが常である。最強SEたるもの、徹夜でヘロヘロになった仲間に配慮し、早めに家に帰らせてあげるとともに、薄くなった体制で以降の業務が継続できるのかという点にも考えを巡らせるべきだ。

 

納品物についての顧客からの問い合わせや、システムの不具合を検出した際に迅速な対応ができるよう、連絡体制と役割分担を予め決めておこう。大きなプロジェクトのリリースにおいては、時間別人別でタイムチャートを作成し、体制に不足が無いかを検討するのも良い方法である。

 

自分がつらいときにこそ、最後の力を振り絞りチームメイトや、自分たちの守るべき事業のことを考えられる者こそが、最強SEなのである。

 

まとめ

昨今の社会状況も鑑みると、徹夜やそれに準ずる長時間労働は駆逐されていくだろう。本稿は「徹夜術」と銘打っているが、「十分な時間が取れない中でどのようにリフレッシュできるか」ということに着目している。すなわち、如何に効率的に休んで時間を捻出するか、ということである。

 

紹介したテクニックの多くは身体をだまして一時的に回復するものであり、心をリラックスさせ十分な睡眠をとることが最も望ましいことは言うまでもない。最強SEたるもの小手先のテクニックで睡眠時間を削り労働集約的に働くのではなく、徹夜を強いられる原因を見つけ出し、次回に向けて改善することに力を使うべきである。

 

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