金融系システムのマネージャが語るSEの仕事とは~SEインタビューNo.6~

現役のSEに、SEの仕事についてインタビューするこのシリーズ、六人目は投資銀行のシステム部門を経て、ユーザ系IT企業で証券会社向けサービスのマネージャを務めるベテラン男性SEのFさん(社会人暦15年目、今の会社9年目)です。

 

Fさんのプロフィール

入社前のことを教えてください。

前職では投資銀行のシステム部門に勤めており、社内の案件調整やベンダーさんと協働しての要件定義などを行っていました。

 

その後、当時の立場から見るとベンダーさんの側であるSierに転職して今に至ります。転職してきてはや9年になりますね。

 

転職後は前職の知識を活かして証券関係のシステムの構築に携わっています。技術志向が強いので、よりシステム開発に近い部分で業務に携わりたかったというのが転職の理由です。

 

 

趣味・休日の過ごし方を教えてください。

昔の同僚と作ったチームでフットサルをするのが趣味です。あとは、買い物が好きなので、妻とよく都内をぶらぶらしています。あまり、明確に仕事とプライベートを分別するタイプではないつもりなのですが、休日に仕事のことはあまり考えないですね。

 

 

担当業務について

どんなお仕事をなさっているんですか?

証券会社向けのサービスを提供しており、マネージャーとして開発チームを統括しています。普段の業務は開発チームの成果物をレビューしたり案件の審議などを行っています。

 

マネージャーとしての仕事は勿論ですが、設計レビューへの参画や開発プロセスの標準化などの活動にも力を入れたいと考えています。

 

 

仕事のやりがいを教えてください。

前職では、ユーザの声を直接聞ける立場にあるという利点がある反面で、より大規模なシステム開発に携わりたいという思いがありました。

 

現在では、特定の個社だけでなく、複数社を対象とした大規模なサービスの提供に携わることができるので、自社のサービスが社会に与えるインパクトという意味では責任感とやりがいを感じています。

 

 

どんなときにモチベーションがあがりますか?

モチベーションがあがる瞬間というか、自分が強みとしている設計フェーズが一番力が入りますね。設計の品質は、後の工程や、保守運用の生産性にも大きく影響するため、要件定義と同様に重要なポイントだと思いますし、システムエンジニアの腕の見せ所だと思います。

 

自身の付加価値が最も発揮できる工程だとも思いますし、仕事における「こだわりのポイント」ですね。

 

 

逆に、さがるのはどんなときですか?

長年仕事をしていると、自分のモチベーションをコントロールする術にも長けてくるので、特別に浮き沈みは少なく淡々と仕事をするタイプです。

 

特別に下がる瞬間というと思いつかないのですが、モチベーションを維持するために、疲れているなと感じたときには早めに休むようにしています。この辺も年の功ですね笑。

 

 

最も大変だった経験を教えてください。

あるシステムで計算結果が間違っていて、お客様に提供するデータの補正が必要だったのですが、それを24時間3交代体制で、システムが直るまで1週間以上も人手で補正し続けたことです。睡眠時間も十分ではなかったので、ヒューマンエラーも多発し、二次災害も発生して最悪でした。。

 

今もそうかもしれませんが、昔のSEの仕事は非常に泥臭いことが多かったと思います。そういう意味では悲観的に計画して、楽観的に行動することが重要だと思います。そして、時には力技も必要です。

 

とはいえ、泥臭すぎる経験なので二度とごめんですが笑。

 

 

転職についてのコメントをお願いします。

私自身が転職を経験しているので、転職に限らず、キャリアチェンジには肯定的な意見を持っています。「いまどきの若者は忍耐力が足りない」などとよく言われていますが、私からすれば今の若い人は何でも我慢して続けてしまいがちだと感じています。

 

若い人には、是非、広い視野で(もちろん、転職も視野に入れて)自分のキャリアを考えて欲しいと思っています。ポジティブな理由での転職であれば、後で振り返ると自分のキャリアにとってプラスだった、ということも多いはずです。

 


 

人間力と技術力を兼ね備えたマネージャという言葉がぴったりなFさん。ご自身が言うように、現場志向強く、レビュー場では若手からも頼りにされる存在だとか。

 

本稿で紹介した内容が、IT業界でSEに興味を持っている就活生の皆さんや、SEの仕事をもっとよく知りたいと考えている読者の皆さんの参考になれば幸いです。

 

こんな観点でインタビューして欲しい、こんな情報も公開して欲しいというご要望があれば是非コメントください。

 

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