付箋を振り返りに利用して仕事の質を高めよう
皆さんは普段の仕事で付箋を利用しているだろうか。意識的に活用しているという人もいれば、何気なく使っている人もいるだろうが、多くの人は、何らかの形で付箋を見かけたり、使ったりしたことがあるだろう。
本稿では、普段は何気なく使っている付箋というツールを仕事の振り返りに使い、自分の仕事の質を高めるための方法について考えてみたい。
付箋を振り返りに使う方法
タスク管理ツールを紹介する記事の中で、付箋をタスク管理に使用する際のポイントを紹介したが、ここでは付箋を使って自身の仕事を振り返る方法を考えてみたい。
この方法は、付箋を使ってタスク管理を行っている場合に特に有効である。まずは、自分のタスクを付箋に書き出し、タスク管理を行っていく。
付箋を使ったタスク管理の参考記事:
ポイントは、完了したタスクが書いてある付箋を、捨てずにとっておくことである。そして、一日の終わりに、どこか普段タスク管理を行っているのとは別の台紙、例えばA4用紙の裏紙などに完了済みの付箋を移して、日付をメモしておこう。
第1の振り返り 【生産性の可視化】
上記の作業を毎日繰り返すと、しばらくすると日付ごとの完了済みタスクが付箋により可視化されてくる。まずこの時点で、日別でどれだけタスクが完了できているのかということが俯瞰でき、さらには、それを長期間にわたってみることで自分の生産性が見えてくる。
ベテランSEであっても、普段からタスク管理を徹底し生産性の見積もりと評価を行っていないと、自分の作業にかかる時間を正確に見積もることは大変難しい。しかし、この付箋振り返り法を続けることで、自身のタスクの作業時間に関して、正確に見積もりが出来るようになる。
第2の振り返り 【選択と集中】
日付別のタスクがたまってきたら、それらを一度、棚卸しする時間を設けよう。自分が実施したタスクを緊急度と重要度の2つの軸で分類し、どこに位置するタスクだったのかを見返してみよう。
緊急だが重要ではないタスクに押されて、重要度の高いタスクに時間を費やせなくなっていないかをチェックしてみよう。
緊急度/重要度による分類の参考記事:
第3の振り返り 【長期間の変化を見る】
付箋を貼り付ける台紙が手狭になってきたら、新しい台紙に移動する必要があるが、自分の作業した台紙をとっておいて、もう少し長いスパンで変化を観察したい。
勿論、台紙に貼り付けたまま取っておいてもよいが、数が増えてくるとかさばるので、電子化してデジタルツールと組み合わせることがお勧めだ。緊急度/重要度の分類でタスク振り分けを行い、振り返りが完了した台紙はスキャナで取り込んだり、携帯のカメラで撮影するなどしてデジタルデータ化しよう。
このとき、振り返りの結果は同じく付箋でコメントとして添付したり、写真の説明文に記載するなどして後で思い出すことが出来るようにしておくとよいだろう。
振り返りコメントの例:
普段より生産性が低くなっている
→プロジェクトが佳境で残業が続いたことが原因かも
緊急タスクに押されて重要なタスクに時間を割けていない
→毎朝7:00-8:00を将来のための
重要なタスクを実施する時間と決めた
振り返りのコメントは、客観的に自分の作業を見つめて改善点や気付きをメモしておこう。
デジタルデータ化したあとは、PCで期間別に保存するか、クラウドサービスにアップロードして管理しよう。お勧めはクラウドサービスのEvernoteである。Evernoteでれば、タグ付けなどで整理が容易であるし、画像中の文字を検索できるため後で振り返りを行いたい場合にも便利に使うことができる。
まとめ
普段、何気なく使っている付箋だが、使い方を工夫することで、効果的に自身の仕事を振り返ることができる便利なツールになりうる。紹介した方法は、簡単に貼って剥がせるのでグルーピングが容易であることや、遊び感覚で並べ替えができ脳が活性化するという、付箋の特性を利用している。
勿論、付箋に限らず別のタスク管理ツールでも実施可能な方法でもあるので、他のタスク管理方法でも試してみてほしい。他にも、普段何気なく使っている仕事道具は、アイデア次第で仕事の質を飛躍させる便利な使い方ができる。付箋に限らず、自分なりに色々と試行錯誤してみよう。
コメントを残す