本記事では、ビットコインなど仮想通貨の分裂(ハードフォーク)の仕組みについて初心者の人でもわかりやすいようやさしい図解で解説します。第1回では「ハードフォークって何?」を解説していきます。
ハードフォークに関しては特に、
- 受け取ることができるのか?できないのか?
- 何をすれば受け取ることができるのか?
- なぜ取引所によって対応に差があるのか?
など、気になっている人が多いと思いますので、よくある質問に対する答えと合わせて解説していきたいと思います。
※本記事では、初心者の方にもわかりやすい表現にするため、一部の説明を簡略化しています。
ハードフォークって何?
ハードフォークとは、既存のコインのブロックチェーンをコピーして、新しいコインを生み出すことです。ブロックチェーンをコピー?といってもイメージが湧きづらいと思いますので、図を使って説明していきます。
そもそも、ブロックチェーンとはブロックと呼ばれる取引記録の集合体をつなげて構成される大きな台帳のことです。「台帳」と言われてもピンと来ないかもしれませんが、台帳の例として家計簿があります。家計簿は家計の支出をつけて、物を買った支出や、給与などで得た収入を記録しますが、ブロックチェーンでは、ブロックチェーンのネットワーク上で行われた取引を記録しています。
図. ブロックチェーンのイメージ
ハードフォークが行われると、ブロックチェーンの台帳がまるごとコピーされます。これが、「分裂」と言われる理由ですね。当然、コピー元のコインの取引記録はそれまでにブロックチェーン上に記録されています。例えば、2017年8月1日にビットコイン(Bitcoin)が分裂(ハードフォーク)して生まれたから派生したビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash)を例に見てみましょう。
ビットコインキャッシュ(BCH)のブロック情報はビットコイン(BTC)を元にしているため、ハードフォークが行われたタイミングでBTCのブロックチェーンに記録されていた情報はBCHに引き継がれます。
図. BTCのハードフォークでBCHが誕生
ハードフォークが完了した後は、ブロックチェーンの台帳が別々のものになるため、以降に記録される取引は別々の内容となり、ブロック内の情報も違う内容になっていきます。
図. ハードフォーク後のブロックチェーンはそれぞれが独立
このようにハードフォークが行われると、元のコインの情報を引き継ぎつつ、新たなコインを生み出すことが可能です。2017/10/24には、同じくビットコインをハードフォークしてビットコインゴールド(BTG)が誕生しました。
図. BTGの誕生
こうして、現在ではBTCを元にした複数のコインが生まれ、それぞれが市場で別々に取引されるようになりました。
図. ハードフォークによって生まれたコイン達
BTCやEthereumなどの時価総額が大きく取引に時間がかかったり、課題を抱えているコインはハードフォークの対象になりやすく、今後もハードフォークは続けられていくものと予想されます。
次回の第2回は、「なぜハードフォークがあるとコインが貰えるの?」を解説していきます。
↑高額な仮想通貨を安全に保管するためにはハードウォレットの利用が一番です
目安として仮想通貨の資産が30万円を超えたら、頻繁に売買しない通貨はハードウォレットに入れておきましょう。2018年1月に発生したCoincheckのNEM流出事件のような危険から自分の資産を守ることが出来ますし、ハードフォークがあった場合にも、ハードウォレットにあればフォークされたコインを後から確実に受け取ることが可能です。Nicolは色々と検討した結果、Ledger Nano Sを利用しています。
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