この記事では、ビットコインの価格が急騰している背景とその理由、そしてビットコインを始めとする仮想通貨に投資を考える際に注意したい点をまとめました。
ビットコイン(Bitcoin)が急上昇中!
Bitcoinの価格が急上昇しています。12/7の時点では160万円、そして12/8の午前10:00時点では220万円を超える価格となっておりまさに「うなぎのぼり」といえる状況になっています。
図. Bitcoin価格チャート(17/12/08時点)
本ブログは投資ブログではなくSEの仕事術のブログですが、仮想通貨にはその技術性に加え、多くの業界を変革し得る将来性を感じて注目してきました。中でもいまや仮想通貨の代名詞と言えるビットコインの価格は今年に入って上がり続けており、多くの日本人がビットコインを始めとする仮想通貨への投資に参加し始めています。私も最近、「ビットコインってどうやって買うの?」という質問を受けることが多くなってきました。
本記事では、ビットコインの概要や技術的背景については別の記事でも触れましたが、これほどまでに価格が高騰している理由と、投資を考える際に気をつけるべきポイントについて整理しました。
ビットコイン高騰の背景と理由
ビットコインは年初来上がり続けてきましたが、ここに来て一気に上昇している背景には以下の3つの理由があると考えています。
ビットコイン高騰の理由1.有名な取引所が先物の取扱を開始
CMEやCBOE、NASDAQ(ナスダック)といった有名取引所がビットコインの先物取引を開始することが報じられました。このことが保つ意味は私達一般人が考える以上に大きいことで、これまでリスクやコンプライアンスの観点で参加を見送ってきた、機関投資家(企業や公的機関の資産運用部門)が正式に仮想通貨の市場に参加してくる土台ができた、ということになります。
これは、ビットコインが投資対象として世間に認められたことになり、取引量の増大が見込めます。取引量が増大することは価格の安定や流動性の供給に繋がるため、ビットコインを始めとする仮想通貨にとってはプラスの要素となります。
こうした期待感から、仮想通貨が買われるというわけです。
ビットコイン高騰の理由2.ハードフォーク狙いの買いが集まっている
ビットコインのハードフォークについてはSegwit2xの記事でも触れましたが、ハードフォークが行われると現在ビットコインを保有している人に対して新しいトークンが配布されます。ビットコインはこれまでもハードフォークを繰り返してきており、Bitcoin Cash(ビットコインキャッシュ:BCC/BCH)、Bitcoin Gold(ビットコインゴールド:BCG)、Bitcoin Diamond(ビットコインダイアモンド:BCD)のいずのハードフォークでも、ビットコインを保有していた人に対して日本円で5万円~10万円ほどのコインが配布されました。
つまり、元のビットコインをただ保有していただけで、これらのコインの価値の分だけ自分の資産が増えたということです。
そして、ビットコインのハードフォークは今後も予定されており、12月は怒涛のハードフォーク・ラッシュが訪れます。
今後のビットコインハードフォーク予定
時期 | 対象コイン |
17年12月中 | Bitcoin Silver(ビットコイン シルバー) |
12/12 | Bitcoin Platinum(ビットコイン プラチナ) |
12/17 | Super Bitcoin(スーパービットコイン) |
12/31 | Bitcoin Uranium(ビットコイン ウラニウム) |
18年1/2 | Bitcoin Cash Plus(ビットコイン キャッシュプラス) |
これらのハードフォークで得られるコインを狙って、ビットコインへの買いが集まっています。
ビットコイン高騰の理由3.著名投資家の参戦
日本でも、秋口から有名な個人投資家が次々と仮想通貨への投資を始めており彼らに追随するように買いが集まっています。具体的な名前は伏せますが、大物投資家といわれる人たちがこぞって注目し始めていることによって、自然とその動向を見守っている他の投資家も注目し始めているという状況です。
FXなどでもそうですが、日本人は特に他者を追随して投資判断を行う傾向が強く、「皆が買ってるビットコインを俺も私も買わなければ!乗り遅れる!!」という危機感や、連日続く上げ相場に一種のお祭り感から買いが集まっていると考えられます、
ビットコインの買い時はいつなのか
結論からいうと、誰にもわかりません。正直な話、ビットコイン価格の上昇スピードは早すぎて、誰にも、どこまであがるのかという事を判断することはできません。わかっていることはただ一つ、今この状況下で、ビットコインは必ず○○する(上がる/下がる)というようなことを言っている人がいても、そんな情報は信じないほうが良いということです。なぜならば今のこの状況を年初に予測できた人はいないからです。
仮想通貨に投資する際に注意したい観点
確かにビットコインは年初来上がり続けていますし、今後も上がり続ける可能性はあります。しかし、ここまで急激に上がり続けてきたということは、急激に下落するという可能性も同じくらい高いということがいえます。
一週間で100万円だったビットコイン価格が220万円になったように、自分の220万円がわずか一週間で100万円になってしまったときに、耐えることができるのか、という視点で考えて見てください。
ビットコインの買い時は自分のリスク許容度(資産をどれだけリスクに晒すことが出来るのか)に応じて決めることがポイントです。リスク許容度を考えるときには以下のような観点を意識することが重要です。
1.なくなっても生活に影響が出ない資金の範囲で考えているか
運用に投じた資産を失ったときに生活していくためのお金が残らないという様な状況では、冷静な投信判断は難しいです。
2.自己資金以上のレバレッジをかけていないか
レバレッジをかけるということは、急激な変動があったときに資産がゼロを下回り、マイナス(借金を負う)になる可能性があります。こういったボラティリティが高い(価格の変動が高い)相場でレバレッジをかけるのは非常に危険です。
まとめ
こうした一方的な相場になるといつの時代も、それが永遠に続くかのごとく煽ることで旨味を得ようとする輩がいます。多くの情報メディアが存在する昨今、インターネット上を見て回るといくらでも仮想通貨の購入を進める情報が飛び込んできます。過熱した状況に振り回され、貴重な資産を失わないために、自分の資産状況を客観的にみて、冷静な判断を心がけましょう。
誰かが儲けた裏では必ず、誰かが損をしています。自分よりも知識も経験も豊富なライバルたちの中で勝つことがいかに難しいかは冷静に考えればわかるはずです。
そうした状況も飲み込んで自分の資産をリスクに晒す場合には、相場が上昇したときのことだけでなく、全く反対に動いた場合のことを考えて、許容できるリスクの範囲で投資することが大切だと思います。
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