これからのSEに必要な「観察力」と「価値発見力」

時代の変化とともにSEの業界も大きく変わろうとしている。

 

これまでのSEには、顧客の持つ課題や、業務上での不便な点を発見し、効率化するための、いわば「実現力」が求められてきた。

 

しかし、多くの企業がIT化を進め、「実現力」のみの市場は飽和しようとしている。

 

本稿では、新たな時代を生きるSEにとって重要な能力である「観察力」と「価値発見力」について考えてみたい。

 

 

なぜ観察力と「価値発見力」なのか?

はじめに、なぜ「観察力」と「価値発見力」に注目するのかを説明したい。

 

従前の、顧客の不便を聞き出し、それを解消するだけの提案が飽和しつつあることは先に述べた。そうした状況下では、顧客が言葉にできていないニーズを把握するための「観察力」そして、それに意味付けするための「価値発見力」こそが、顧客に刺さる提案の源泉となるはずだ。

 

これからの時代は、顧客が口にしない真のニーズを観察し、そのなかで描くとなる価値の部分を発見することが必要だ。

 

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観察力

観察力とは、新たな価値を発見するために観察する力である。

 

観察とは、顧客のビジネス環境を自分の五感で感じ、情報を収集することである。

 

例えば小売業向けの提案であれば、実際にいくつかの地域の顧客店舗・競合店舗に足を運び、自分の目で見て回ることである。

 

観察のポイントを以下に示す。

 

観察のポイント

・事実を持ち帰る

観察を行う場合はまずは事実を正確に記録しよう。自分の推測を加えることは、十分に事実を集め終わった後でも遅くはない。

 

・数字をおさえる

数字は後のフェーズで非常に重要な材料となるため、できるだけおさえにかかろう。例えば、ある時間帯の通行人の数を5分間カウントしてみるというのも、数字をおさえる方法の一つだ。

 

・ヒアリングやインタビューを活用

現場にはじめて行く自分の目に加えて、普段からそこにいる人へのインタビューは生の情報を手に入れるのに有効だ。ヒアリングやインタビューを行う場合には、相手の属性を記録することや、事実を数字でおさえるという点を意識すると良いだろう。

 

 

・違和感を大切に

現場で自分が感じた違和感は大切にしよう。なぜそう感じるのか、いまは分からなくとも後で重要な気付きに繋がる場合があるので、違和感を感じた点は5W1Hを意識して、まずは記録しておこう。

 

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価値発見力

価値発見とは、観察した結果を元に顧客にとって本当に価値のあるもの(ありそうなもの)すなわち真のニーズを発見することである。

 

現場を観察してきたら、それらの情報をもとに、価値発見を目指そう。

 

価値発見のポイント

・仮説検証を行う

観察結果をもとに、仮説を立ててそれを裏付けるために新たな観察を行うというサイクルを回そう。

 

特に、観察時に自分が感じた違和感は、その原因を徹底的に考え、何故そう感じたのかを言語化したうえで再度、現場に訪れて検証しよう。

 

他にも、インターネットを使って調べることができる事実も多いため、仮説の裏付けに役立てよう。

 

・過去の情報も集めてみる

現在の状況だけでなく、過去の情報を集めることで、断面でなく過去からのつながりで物事が見えてくることがある。インターネットや文献などで、過去を振り返ることも、価値の発見には重要だ。

 

 

・最初は広く、徐々に深く

最初は仮説の精度も低く、論理も固まりきらないと思うが、仮説の立案と現場観察はサイクルで行うため、最初から深く入りすぎると思わぬ見落としの原因になる場合がある。

 

システムの構築と同じく、段階的詳細化を意識しよう。

 

まとめ

時代の変化とともに、SEにもより高度な提案が求められるようになってきた。

 

上記の例では顧客への新規提案をもとに説明したが、「観察力」と「価値発見力」はシステム開発の現場にも応用可能である。

 

観察力と価値発見力を付けて、顧客に刺さる提案をしていくことで、今後のも顧客に必要とされ続けるSEになることができるだろう。

 

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