本記事では、IoT利用にも最適な、超小型で格安なLinuxボード「PocketBeagle」を紹介します。
IoTは今後のSEの必須科目になるのか!?
最近のSE界隈での引き合いを見ていると、猫も杓子も「IoTで何かしたい!」という状況になっています。IoTという言葉が独り歩きしている感は否めませんが、それでも、Nicolは今後IoTという概念はSEの必須科目になると思っています。
昨今流行りのAIにせよ、ビッグデータの活用にせよ、判断のもとになる情報の収集のためにはモノがネットワークに接続することが欠かせません。
一方で、モノはいつの世も「より小さく、より多機能に」という改善を繰り返してきました。前置きが長くなりましたが、IoTには小型コンピュータの存在が欠かせないということです!
超小型で格安なLinuxボード「PocketBeagle」
本記事で紹介するPocketBeagleはBeagleBoardプロジェクト(beagleboard.org)から2017年の9月に発売されたLinuxボードです。
大きさはRaspberry Piシリーズ最小のRaspberry Pi Zeroよりも更に小さい35×56mmというサイズです。ARMベースの1GHzのSoCに、メインメモリが512MBと、Linux PCボードとして十分なスペックを持っています。そのうえ価格は25$とお手軽です。
※画像は公式サイト(https://beagleboard.org/pocket)からの引用です
黒いボードにビーグル犬のロゴがお洒落で可愛いですね。国内でも幾つかの代理店が販売しており、3,000円弱で購入が可能です。
Tips BeagleBoardプロジェクトとは?
テキサス・インスツルメンツという半導体会社がDigi-Key社(電子部品販売大手)との共同開発したBeagleBoardプロジェクトは、世界中で仲間同士がオープンソースハードウエアとオープンソースソフトウエアを教え合う目的に使える教育用ボードを作るという目的でスタートしました。BeagleBoardプロジェクトはオープンソースの理念に基づいており、Raspberry Piが有名になる前から小型のLinuxボードを開発&発売していました。
機器スペック
PocketBeagleのスペックは以下の表のとおりです。
価格 | 25$ |
サイズ | 35mm * 56mm |
電源 | 5V/2A(推奨) |
I/O | 36ピン * 2列 |
CPU | Cortex-A8 (ARMv7-A) 1Ghz |
GPU | PowerVR SGX530 |
メモリ | 512MB |
ストレージ | microSDカード |
USB2.0ポート | 2 |
SoC | OSD3358-SM (Sitara AM3350 + 512MB DDR3 DRAM) |
OSはUbuntuやDebianなどのLinuxディストリビューションを公式サイトからmicroSDカードにダウンロードして利用可能です。公式サイトの、以下のページから最新のイメージファイルを入手可能です。(https://beagleboard.org/latest-images)
また、USBホスト機能はピンヘッダにUSBコネクターを接続しなければ利用できません。同じ用途で比較可能なRaspberry Pi Zeroよりは多少、利用のハードルが高いですね。
Raspberry Piシリーズと比較すると、利用にあたってはある程度の知識とスキルが求められますが、超小型のLinuxボードを探している際には選択肢の一つとして考えても良いでしょう。格安+小型なので、組み込み機器に限らず、IoT利用としても使い勝手は良さそうな製品です。ラズパイで小型ボードに慣れてきたら、PocketBeagleにも挑戦してみても良いかもしれませんね!
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