タスク管理を効果的に行うための基本的な考え方

タスク管理をしないSEはいない

この世にタスク管理やToDo管理をしていないと言うSEはいないだろう。

 

プ ロジェクトのスケジュールで決められた今日すべきこと、時間があったらやりたいと考えているもの(そして多くの場合、実現されず消えていく)、突然の仕様 変更で発生するもの。当然のように、現場にはタスクが溢れており、SEはそれらとうまく付き合い、管理していく必要がある

 

しかし、何故、我々はタスクを管理する必要があるのか、と言うことについて考えてみたことはあるだろうか。あまりにも基本的なことなので、なんとなく行っていると言う方も多いのではないだろうか

 

最強SEになるために近道は無い。基本的な習慣を洗練し効率化していくことで、今後のあらゆる仕事の礎になる。誰もが当たり前に行っている「タスク管理」について、ここで一度、立ち止まって考えてみよう。

 

タスク管理の目的

タスク管理の目的は二つある。

 

1.タスクの抜け漏れを防ぐ

プロフェッショナルとして、依頼されたタスクの抜け漏れはあってはならない初歩的なミスである。効率化され、習慣化されたタスク管理はミスを防止するために不可欠である。

 

抜け漏れなくタスクが管理された状態となってはじめて、次に何をすべきか、やるべきことがどの位残っているのか、ということを論じることができる。

 

2.タスクの状況を可視化する

タスク状況が可視化されていることは、自身が優先順位をつけて効率的にこなしていくためのみならず、チームワークを行う上でも必須である。

 

なぜならば、自身のタスクが予定通り進んでいるのか、それとも遅れているのかをチームで共有するためには、感覚的でなく事実に基づいてタスクを把握することが不可欠だからである。

タスクが適切に管理されることの利点

自身のタスクを適切に整理し、管理できているSEは以下のような点においてレベルの高い仕事をすることが可能となる。

 

1.タスクの抜け漏れがなくなる

タスクの抜け漏れがあり、必要なタスクを忘れていて対応が遅くなったり、期限を超過してしまうと信用を失う。反対に、小さなタスクでもきちんと仕上げてくる人と言うのは信用できるものである。

 

これは仕事上の話だけではなく、プライベートにおいても同様であり、物事を忘れずこなしていくために、何らかの管理が必要であることは疑う余地は無いだろう。タスク管理を体系化し、身に着けることは人生の質を向上させることにもつながるのである。

 

2.他人に自身の状況を説明しやすくなる

仕事をする以上、相手がいるものである。それは、クライアントであったり、上司であったり、チームメンバーであったりと状況によって異なるが、いずれの場合も自身のタスク状況の説明を求められることは往々にしてある。

 

そういった場合に、きちんと自身のタスク状況が把握できていれば、適切な報告を行うことができる。

 

3.優先順位の検討が可能になる

我々は常に山のようなタスクを処理する必要がある。当然、物理的にその全てを終わらせることができない場合もあり、そういった場合には優先順位をつけて取り組むことになる。

 

タスクが整理されている状況は、優先順位の検討をする上での必要条件なのである。

 

タスク管理の方法

ここではタスク管理の考え方を紹介する。

 

タスク管理は、あまりにも基本的なスキルであるがゆえに誰もが自然と行っており、その具体的な方法についても十人十色である。

 

最高のタスク管理手法は置かれた状況により異なるため、自分にあった方法を見つけ出し、使いこなすことが必要だ。

 

タスクを分類し頭の中身を整理する

「タスク」と一言で言っても、当然その内容は千差万別であり、効率的に管理するためには、何らかの分類を行うことが有効だ。

 

期日による分類

タスクの期限毎に分類する方法であり、締め切りが明確に意識しやすいという利点がある。

 

最強SEたるもの、場当たり的にタスクをこなすのではなく、予定を立てて効率的にタスクをこなしていきたい。明日できる事は明日やる事が重要だ。

 

緊急度/重要度による分類

緊急度と重要度の観点でタスクを分類する方法であり、期日すなわち緊急度のみの観点で後回しにされがちなタスクを計画的に進めて行きたい場合に有効である。

また、上記のように分類を行った上で自身の行っているタスクの履歴を残しておくことで、自分の仕事の棚卸しをすることが可能となる。

 

「常に忙しくタスクをこなしているが、冷静に考えると、重要ではないタスクに時間を割かれ、本当に重要な仕事が疎かになっている。」といったことが振り返ってわかるようになるのである。

 

関連プロジェクトによる分類

どの案件に関連した内容なのか、という観点でタスクを分類する方法である。

 

複数のプロジェクトに並行してアサインされている場合に、それぞれのプロジェクトで自分が今どういう状況にあるのか、ということを把握するために有効である。

まとめ

本稿では普段何気なく行っている「タスク管理」について、なぜ必要で、適切に行うことで何ができて、どのように考えると整理しやすいのか、という点について記載した。

 

具体的なツールや手法については次回に記載するが、どんなツールや手法を用いるにせよ、活用するためには考え方を整理しておくことが重要である。

 

 

 

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