最強SEのメール術

メール業務に費やす時間の割合は大きい

読者の皆様はメール業務に一日どれくらいの時間を費やしているだろうか。
SEは、その多くの時間をコミュニケーションに費やすが、中でも業務時間に対してメールを処理している時間が大きな割合を占めるという人は多いだろう。
生産性の向上が叫ばれる昨今において、メール業務にかける時間を削減・効率化することは、最強を目指すSEにとっては勿論、全てのビジネスパーソンにとっての命題といえる。

メール業務を効率化する目的

メールを効率化する目的はなんだろうか。単位時間に処理できるメールの数を増やして、自分の生産性を高めること?それもその通りだが、Nicolは「コミュニケーションの質を高めること」こそがメール業務を効率化する目的だと考えている。

無駄なメールが多いことや、わかりづらい文章のメールが飛び交うことは、そこに関わる人間のコミュニケーションの質を低下させる。

電子メールの特徴を勘案し、メール業務を効率化するスキルを身に付けよう。

メール業務を効率化する方法

メール業務を効率化する方法はいくつか存在する。

メールを返信する速度を高める

非常にオーソドックスな手法だが、身につけることで、メールのみならず文章作成全般に対して応用可能な方法。

以下の点を工夫することで、メール作成の速度そのものを高めることで、メール業務にかかる時間を節約することが可能となる。

  • 構造化し、視覚的に示すことで文章量を削減する。
  • 余計なことを書かないことで文章量を削減する。
  • 冗長な文章を書かないことで文章量を削減する。
  • タイピングの速度を上げる。
  • 頻出表現や、頻出単語を辞書登録する。
  • まとまった時間をとって一気に処理(メール返信)する

受け取るメールを減らす

受け取るメールそのものを減らすことにより、処理しなければならないメール量を減らすことが可能だ。当たり前の話だが、無駄なメールを受信すればするほど本当に必要なメールが埋もれてしまい、処理効率が落ちるし、メールを見落とす可能性も高くなる

以下の点に気をつけて、受信するメールの量を減らそう。

  • 余計な同報から抜ける

メールの同報機能は便利だがそれゆえに「とりあえず」で入れられてしまう事が多い。自分に関連性の薄い同報からは外れよう。

  • メーラーのフィルタ機能を利用する

メルマガや特定の同報宛の情報共有メールなど、ある程度定型的に送信されるもの、かつ、事前にそれがわかっているものはメーラーのフィル多機能を使って仕分けしよう。

  • スキャン読みを使ってメールを仕分ける

タイトルと最初の数行だけを読んで、必要なメールかそうでないかを見極め、不要なものは次々と捨てて(既読にして)いく。じっくり読む必要があるメールには、フラグを付けて後で読み返す。本来であれば、スキャン読みで破棄するようなメールは、受け取らないようにするか、フィルタするのが一番だが、受信するメール全てを事前に仕分けることは難しい。

スキャン読みでは、受け取るメールは減らないが、少し読んで破棄するという意味では受け取る情報量を削減することにつながる。

返信するメールを減らす

返信するメールの数を減らすことで、自分の時間ができるだけでなく、飛び交うメールの数が減ることにより周囲の時間を作り出すことにも繋がる。無駄なメールを削減することで、チームの生産性向上にも寄与することができるのである。

  • 直接会話して回答する

相手が感情的になっている場合や、メールの内容が複雑な場合は、口頭フォローすることが望ましい。特に、前者の場合は、メールのみのやり取りを続けることで一層溝が深まってしまうことが多い。

相手が感情的なメールを送ってくると、こちらも感情的になってしまいがちではあるが、最強SEたるもの対面で話し合い、前向きに和解の方法を模索しよう。

メールで何通もやり取りをするよりも、直接会話したほうが効率的な場合も多いのである。

  • 一呼吸おいて返信する

メールを書く全ての人が、整理された効率的なメールを送ってくれるわけではない。優先度を見極めたうえでの対応が前提となるが、複数の質問を五月雨式に受け取った場合や、状況次第で返答が変わる内容の場合などは敢えて少し寝かせてみることも有効だ。

メールの特徴は非同期性にある。すなわち、相手の状況をあまり気にせず送信できて、直ぐに返事を書かずとも良いということである。こうしたメールの特徴を活かし、一呼吸おくことで状況が変化し、対応しやすくなる場合もある。

  • 優先度を見極める

メールの返信には自分の基準で優先度を設定し、優先度の高いものから処理するようにしよう。注意したいのは、仲間が困っているときは積極的に助けること

メール返信数の削減を突き詰めて行くと、合理的で冷たいイメージの人間と思われてしまうかもしれないが、人間の絆は何よりも大きな財産となる。

義理人情は日本の専売特許と思われがちだが、実はそうではなく、欧米ではより一層、人のつながりで仕事をすることが多い。大変なときに助けてくれた人のためならば、多少の無理は厭わないという想いは世界共通なのである。

まとめ

SEにとってメールは、業務を進める上で重要なツールである。メールを使ったコミュニケーションスキルを磨き、より効率的に業務をすすめていこう。

本稿により皆様が少しでもメール業務を効率化し、最強SEに近づくことができれば幸いである。

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