[1Z0-932] Oracle Cloud Infrastructure Architect資格試験を徹底攻略!オラクルクラウド技術者への登竜門!効率的な勉強法や資格取得メリットも解説

本記事ではOracle Cloud Infrastructure Architect Associateの概要と受験の流れ、きちんと知識やスキルを身につけつつ、最短で合格するための効果的な学習方法などを解説します。

※2019年7月時点の内容を記載しています。

 

本記事でご紹介する内容は以下のとおりです。

・Oracle Cloud Infrastructure 2018 Architect試験の受験申込~合格までの流れ

・試験に最短で合格するための勉強法(試験の攻略法)

 

オラクルクラウド試験は、今オラクルが力を入れているOCI(Oracle Cloud Infrastructure)に関する知識を証明する資格試験です。Oracleは主にデータベースなどのソフトウェア製品を提供しているベンダー世界的にもOracleのサービスは広く使われています。

 

Oracle Cloud Infrastructure 2018 Certified Architect Associate資格は、そんなOracleが昨今、力を入れているクラウドサービスに関する知識を証明するベンダー資格です。試験合格までの流れがどういったもので、何を勉強してどんな準備をすればよいのかNicol自身も困った部分があるため記事にして整理しました。同様に資格勉強をどう進めればよいか、困っている方の助けになれば幸いです。

1.Oracle Cloud Infrastructure Certified Architect Associateとは

1.1 試験の概要

Oracle Cloud Infrastructure 2018 Certified Architect Associate」とは、Oracle CorporationのサービスであるOracle Cloud サービスに関する資格で、特にOracle Cloudのインフラストラクチャ(基盤)の設計に関する知識とスキルがあることを証明する民間資格です。

 

民間資格とは言っても、Oracleは世界中で強力な実績とブランド力を持っているため、Oracleが力を入れているOracle Couldに関する資格の価値は今後ますます高まっていくでしょう。

 

Oracle Cloud Infrastructure Certified Architect Associate 認定資格は、資格保持者が、Oracle Cloud Infrastructure サービスを使用したインフラストラクチャの設計に関する知識とスキルがあることを証明します。

 

認定試験で問われる内容は以下のような内容です。クラウド・コンピューティングの概念(HA、DR、セキュリティ)、リージョン、アベイラビリティ・ドメイン(AD)、OCI の用語およびサービス、ネットワーク、データベース、ロード・バランサ、IAM、DNS、FASTCONNECT、VPN、コンポーネント、tagging、Terraform、OCI と Exadata でそれを使用する方法等。

 

本記事で紹介する「Oracle Cloud Infrastructure 2018 Certified Architect Associate」の取得は、新しい資格ということもあり、早めに取得しておくことで今後のキャリアにおけるチャンスも広がります。また、オラクルクラウドはAWSやAzure、GCPといった他ベンダーの製品と比較して歴史が浅いこともあり、技術者がまだ少なく、その中で高いスキルを持っていることは転職市場においてもアドバンテージになりますね。

 

オラクルクラウドインフラストラクチャー試験の認定対象

オラクルクラウドインフラストラクチャー試験(以下OCI試験)、正式名称「Oracle Cloud Infrastructure 2018 Architect Associate [1Z0-932 or 1Z0-932-JPN]」はオラクルクラウドのインフラに関しての知識とスキルを証明します。

OCI試験では、オラクルクラウドのサービス概要からユースケース、各種サービスを利用する際のベストプラクティスなどOCIに関する基礎的かつ必須の内容を扱うことで、「OCIを使ったインフラ技術者」としての知識とスキルを学びます。

OCI試験は世界共通基準の認定資格

Oracleは世界的にサービスを展開している企業であり、Oracle Cloud Infrastructure資格は世界中で有効な世界共通の認定資格です。日本国内のみで提供される資格試験とは異なり、資格を取得することで海外で働く際にもプラスになるという点は、これからの時代において大きなメリットです。特にOCI資格の価値はこれからOracleがOCIを推進していくことでその価値が高まっていくことが予想されますね。

1.2 試験の運営団体

オラクルマスター試験の運営団体は米国カリフォルニアのOracle Corporation(以下オラクル社)です。日本では関連会社とし日本オラクルが存在します。オラクル社はDBを中心としたソフトウェア製品に強みを持っており、特に基幹系など大規模システムにおけるOracleデータベースのシェアは非常に高いです。

同社のデータベースソフトウェアの技術者を育成するため、セミナー開催や資格試験の運営も行っており、オラクルクラウド試験もその一環です。オラクルクラウド資格の取得には、試験の合格が必要です。

1.3 資格のグレード

ここでは、Oracle Cloud Infrastructure資格のグレードについて紹介します。2019年7月現在、Oracle Cloud Infrastructure資格は1種類のみです。今後、オラクルクラウドの普及に伴い更にレベルの高い試験が提供される可能性があります。

 

オラクルマスター試験などと違い本稿で紹介するOracle Cloud Infrastructure 2018 Architect Associate資格の取得にあたり特別な前提条件はないため、試験に合格すれば誰でも資格を取得することが可能です。

2.Oracle Cloud Infrastructure 2018 Architect試験徹底解析

ここでは、OCI試験の詳細を紹介します。

2.1 試験の特徴

資格のライフサイクル

オラクルの各種資格には製品やサービスの変遷に合わせたバージョンが存在します。例えばオラクルマスター試験では製品バージョンに合わせて11g,12cなどの資格が提供されています。製品のサポート終了後、資格試験の配信は終了します。資格の配信終了日はOracle公式サイトの新着ニュースなどで発信されています。

OCI資格の有効期限

OCI資格に有効期限は存在しません。しかし、先述のようにオラクルの資格は製品やサービスのライフサイクルに応じてバージョンアップ・配信終了されます。そのため、実質的には製品やサービスのライフサイクル=資格のライフサイクルとなります。OCI試験にはまだ資格のアップグレードというパスは存在しません。しかしOracleの他の試験、例えばオラクルマスター試験では、過去のバージョンからのバージョンアップをするという認定パスも存在しています例えば、ORACLE MASTER Gold Oracle Database 11gの資格を保有している人が12cへと資格をアップグレードしたい場合は、12cのBronzeから順番に取得する必要はなく、Upgrade用の試験に合格するだけで、12cのGoldとして認定を受けることが可能です。

現行試験のバージョン

OCI試験の現行バージョンは以下の1バージョンとなります。

  • Oracle Cloud Infrastructure 2018 Architect Associate [試験番号:1Z0-932 日本語版試験:1Z0-932-JPN]

オラクル試験の中には名前が紛らわしいものもあるので、申込時には試験番号が正しいことを確認しましょう。

取得フロー

ここではOracle Cloud Infrastructure 2018 Certified Architect Associate資格の取得フローを紹介します。

Oracle Cloud Infrastructure 2018 Certified Architect Associate資格の取得に特別な前提条件はありません。Oracle Cloud Infrastructure 2018 Architect Associate 試験に合格するだけで、認定を受けることが出来ます。

 

1.前提資格の保有

Oracle Cloud Infrastructure 2018 Architect Associate 試験の受験に前提資格はありません。

2.オラクル規定の要履修コースの受講

Oracle Cloud Infrastructure 2018 Architect Associate 試験の受験に要履修コースはありません。

2.2 受験者数

Oracle Cloud Infrastructure 2018 Architect Associate 試験の受験者数は公開されていません。

2.3 試験の難易度(合格基準・合格率)

合格基準

Oracle Cloud Infrastructure 2018 Architect Associate 試験の合格基準は下表の通りです。

Oracle Cloud Infrastructure 2018 Architect試験の合格基準

試験名 合格基準 試験時間
Oracle Cloud Infrastructure 2018 Architect試験 [1Z0-932]  70問中68 %以上の正解 105分

合格率

Oracle Cloud Infrastructure 2018 Architect Associate 試験の合格率は公表されていません。しっかり対策をすれば超難関と言うわけではありませんので、資格試験の中では普通レベルの難易度の試験といえます。特に、AWSやAzureなど他のクラウドサービスで経験を積んだ人ならば知識が応用できる部分もあるためスムーズに学習を進められるはずです。

合格者数

Oracle Cloud Infrastructure 2018 Architect Associate 試験の合格者数は調査中です。

2.4 資格取得に必要な勉強時間

ここではOracle Cloud Infrastructure 2018 Certified Architect Associate資格を取得するまでに必要な勉強時間の目安を紹介します。ここで紹介するのはあくまで目安です。Oracle Cloudを現場で利用する機会の有無や、他社のクラウドサービスでの経験、IT一般の知識(特にネットワークや権限管理周り)によって大きく左右される部分があります。

 

必要な勉強時間の目安を知ることは資格取得の計画を立てる際に必要です。最短ルートで必要な知識を身に着けて合格するために、参考にしていただければと思います。

Oracle Cloud Infrastructure 2018 Architect Associate 試験合格に必要となる学習時間は、概ね10~25時間程度と考えられます。試験で問われる内容は基本的な問題も多く、きちんと準備をすれば難しい問題は多くありません。とはいえ、ベーシックな資格だけに科目としては広範囲に渡るため、業務経験だけで補える範囲は限られます。実業務でOCIをバリバリ使っているという人でも、ある程度の学習時間は確保しておきましょう。

Oracle Cloud Infrastructure 2018 Architect Associate 試験の特徴として、クラウドサービスとして特に重要なアクセス管理(Oracle CloudではIAMと呼ばれる分野)およびネットワークから多くの問題(5割前後)が出題されます。それ以外の分野からはバランスよく、広く浅く出題されます。

そのため、まずはIAMとネットワーク周りの理解を深め、その後に全体のサービスを概要を把握した後は、対策問題をどんどん解きながら、間違えた箇所や理解が浅い部分を復習で補強する、というやり方をおすすめします。

2.5 試験範囲

ここではOracle Cloud Infrastructure 2018 Architect Associate 試験の試験範囲を紹介します。

Oracle Cloud Infrastructure Architect(1Z0-932)

Identity and Access Management (IAM)

  • 主要な Identity and Access Management(IAM)コンポーネントの適用
  • リソース・ロケーションの説明
  • 各種アイデンティティ・プロバイダとのフェデレーションの設計
  • IAM、ガバナンスおよびセキュリティのベスト・プラクティスの適用

データベース

  • OCI データベース・オプションの説明
  • OCI データベース操作の説明
  • HA と DR ソリューションの設計
  • Autonomous データベースの管理

ストレージ

  • OCI ストレージ・オプションの理解
  • アプリケーションとデータベースのストレージ・ソリューションの設計

コンピュート

  • コンピュートおよびサイジングの理解
  • コンソールを使用した接続およびブート・ボリュームのトラブルシューティング
  • 高可用性と障害回復ソリューションの設計
  • イメージ・オプションの説明

Neネットワーク

  • VCN コンポーネントに関するデザイン・コンセプトの適用
  • パブリック IP アドレス、プライベートIP アドレスおよび NICs の説明
  • VCN 接続オプションの適用
  • リモート・ネットワーク接続の理解
  • OCI ロード・バランサ概念の適用
  • OCI Edge サービスの理解
  • OCI ネットワークのベスト・プラクティスの適用

2.6 試験日と試験会場

オラクルの試験の中にはオンラインで受講可能な試験もありますが、OCI試験はテストセンターでしか受験することができません。

申し込み受付期間

OCI試験の申し込みは、テストセンターが休みの日を除いて、年中いつでも受け付けています

※製品のバージョンアップに合わせて試験そのものが終了となった場合は別です。

自分の予定に合わせて受験することが可能ですね。

試験日と試験会場 <会場試験>

会場での受験には事前予約が必須です。試験会場は全国にあるピアソンVUE社のテストセンターとなります。試験予約時に日時・会場を選んで試験を予約します。

テストセンターによっては、テストセンター自前のホームページを持っていて、ピアソンVUEで予約不可の日程でも予約できる場合があるので、自分の都合の良い日程がない場合はテストセンターのホームページも確認してみると良いです。また、ホームページからの直接予約で割引やギフト券プレゼントなどの特典がある場所もあるため、チェックしてみるとお得に受験ができるかもしれません。

 

申込み自体はいつでも可能ですが、試験会場によっては数日前でないと予約できない場所もありますので、受験の日程が決まったら早めに申し込みを行いましょう。

試験日と試験会場 <オンライン試験>

先述の通り、Oracle Cloud Infrastructure Architectの資格取得に必要な試験はオンラインで受講することはできません。

2.7 合格発表と合格証書

試験の合格発表はWeb上で行われます。試験受験後30分ほどで、CertViewというオラクルの資格管理サービス上で試験の状況を確認することが可能です。CertViewでは、試験結果の確認に加えて過去に取得したオラクル資格の状況も確認することができます。

試験結果レポートでは、得点と不正解だった項目(観点)を確認することが可能です。

 

また、見事オラクルマスターに認定された場合は認定者の証としてデジタルバッジをダウンロードすることができます。認定者は履歴書や名刺にバッジを利用することが許可されます。

 

上の画像のように、オラクルマスターに認定されると、認定バッジをダウンロードすることが可能です。ロゴのダウンロードも可能ですね。

2.8 受験料と支払い方法

ここではオラクルクラウド試験の受験料と支払い方法について紹介します。民間資格だけあって公的資格と比較して受験料は高額です。

 

割引価格で試験を受験する方法もあるため、事前に確認しておきましょう。本記事でも、受験チケットを割引入手する方法を紹介しています

受験料

試験の受験料は下表の通りです。

試験科目 受験料
Oracle Cloud Infrastructure 2018 Architect (1Z0-932) 試験 ¥ 26,600 (税込み¥ 28,728)

受験料の支払い方法

オラクルクラウド試験の受験料の支払い方法は以下の2通りあります。

  • 試験予約時に、ピアソンVUE社へ直接支払い
  • オラクルユニバーシティが発行する「受験チケット」での支払い

どちらの方法でも受験可能な試験に違いはありません。受験チケット(バウチャー)はOracle Universityから購入することができます。受験チケットを購入した場合、利用期限は購入日から6ヶ月となっていますので注意が必要です。

受験チケットをお得に入手する方法

Oracle University (Oracle公式のバウチャー販売ページ)では、期間限定でお得なキャンペーンが開催されている場合があります。受験前にチェックしておくと良いでしょう。例えば、1回目の試験で不合格だった場合に2回目の試験を無料で受講できる受験チケット(ただし、通常より少し割高です)などが、キャンペーンで販売されていることがあります。1回で確実に合格できるか不安な人でも、安心できる保険のような効果がありますね。

受験の前に、キャンペーンが開催されていないか確認しておくと、お得に受験できるチャンスがあるかもしれません。

2.9 受験ルール

ここではOCIアーキテクト試験の受験ルールを紹介します。本記事ではオラクル公式ページ記載の内容の重要なものを要約して記載します。詳細については本家のページを参照ください。

試験の再受験に関して

  • 前回の受験日を含めて14日間は同一科目の再受験ができません。(オンライン試験を除く)
    • OCI試験にもこの制約は適用されます。
  • 同一科目の受験は、年間5回までです。

合格ラインに関して

  • 合格ラインは改定に伴う変更の可能性があります。
  • 試験問題の中には採点対象外の問題が含まれています

採点対象外の問題は、オラクルの試験問題へのフィードバックに使用されます。

受験チケットに関して

  • 受験チケットの返金・換金などはできません。また、Oracle認定パートナー以外が販売したチケットは利用できません

個人間でのチケットのやり取りは、規約違反となりトラブルのもとなので避けましょう。

  • 再試験受験機能付きの受験チケットは、不合格になった場合に限り同一試験を1度だけ再受験できます。

先にも説明しましたが、Oracle Universityのキャンペーンで再受験機能付きの受験チケットが販売される場合があります。通常チケットと比較して少しだけ高い程度の値段で、万が一落ちたときの再受験を保証してくれるので、安心を買うという意味でも便利なチケットです。とはいえ、精神的にも大変ですし上記の割引バウチャーも使えませんので、しっかり勉強をして一発合格を目指しましょう

資格の廃止と再認定に関して

  • オラクル認定資格の中には認定資格の試験配信終了から1年が過ぎると失効します。

オラクル資格自体に有効期限はありませんが、古いバージョンの試験が配信終了となると自動的に失効してしまうため、注意が必要です。

  • 試験配信の終了日を過ぎても、Oracleが認める最新バージョンの資格にアップグレードすれば資格の更新が可能です。
  • 試験配信が終了する場合は、90日以上前に認定資格ページ(CertView)でアナウンスされます

3.Oracle Cloud Infrastructure Architect資格取得のメリット

ここでは資格を取得することのメリットを紹介します。

メリット1 スキルの獲得ができる

活用機会が多い知識・スキルを身につけられる

オラクルクラウドは所謂クラウドサービスで、今後IT化がますます進む社会で無くてはならないクラウドサービスの基礎知識を習得することが出来ます。Oracle Cloud Infrastructure Architect資格はOracle Cloudに関する知識やスキルを証明する資格ですが、資格取得を通じて得た知識やスキルはAmazonのAWSやGoogleのGCP、MicrosoftのAzureといった他のクラウドサービスを利用する際にも活用できるものです。(勿論、知識だけの話で、技術者としての経験を積んでしこそ、真のプロフェッショナルであることは忘れてはいけません)

 

また、こうしたクラウドサービスは今後ますます社会に必要となっていくため、資格取得を通じて得たものを現場で活用する機会も多いです。

 

オラクルクラウドは後発サービスということもあり、今後の展開次第というところはありますが、従来のOracleDBとの親和性などから、大手では今後採用される機会も増えていくのではないでしょうか。

メリット2 保有していると転職に有利

スキルを定量的に表すことが出来る

資格全般に言えることですが、Oracle Cloud Infrastructure Architectの資格保有者は、クラウド技術者として基本的な知識を保有していることを定量的に示すことが可能です。これは、転職時にも大きなメリットです。

 

資格の効果を活かすためには、実業務でOracleCloudを利用して経験を積むことで、身につけた知識と実績を紐づけ、「使える」スキルとして、身につけることが必要です。

 

転職市場でも、そうした人材は「この人は体系的な知識と実戦経験を合わせて持つ、専門性の高い人材だ」と評価されます。

海外でも認められる資格

Oracle製品は日本国内だけでなく世界中の企業で幅広く利用されており、Oracle Cloudも例外ではありません。オラクルクラウドの資格を取得することで、国内だけでなく海外でも定量的に自分の能力をアピールすることができます。この先の自分のキャリアで、海外勤務になった際にも自分のキャリアにプラスに働きますね。

4.Oracle Cloud Infrastructure Architect最速攻略法

ここでは、Oracle Cloud Infrastructure Architect試験に最短最速で合格するための攻略法を紹介します。また、単に試験に最速で合格するためだけでなく、資格取得の効果を最大化するための学習の進め方についても紹介していきたいと思います。

資格をとるぞー!と気持ちが高ぶると、まずは対策本を買ってきて解きはじめてしまう方がいますが(何を隠そう、Nicolも同じタイプなので、気持ちがとてもわかります・・・!)とても非効率なのでやめましょう。資格試験を利用し実践で使える身になる知識・スキルを効率的に身につけるためには、なんとなく勉強を始めるのではなく計画的な対策が必要です。

具体的には以下の図のような流れで進めていきます。

面倒だな、と思われた方もいるかも知れませんが、闇雲に勉強を始めても学習の効率は悪いです。試験の受験費用は3万円近くかかるので、ぜひとも一発合格したいですよね!結局は、最初に少しでも計画を立てておくのが合格への一番の近道です。

それでは各ステップについて具体的に見ていきましょう。

STEP1 目標設定

まずは目標設定です。このページをご覧頂いている以上、「資格を取得する!」が全員の共通の目的だと思いますがここではもう少し掘り下げて考えてみましょう。

目標設定のプロセスは15分で終わります。スケジュール帳とペンを持ってきて、今すぐに初めてみましょう!

期日を決める

資格を取得する」という目標に加えて、もう一つ考えなければいけないことは、いつまでに?ということです。オラクルマスター試験は年中いつでも受験が可能なので、目標の期日を決めておかないとメリハリがなくなります「勉強をはじめて、準備が完璧に出来てから受験しよう。」と考えていると、ダラダラ勉強して結局受験しなかった・・・なんていうことになりかねません。かけた時間も、教材などに使ったお金も勿体無いですよね!当然、キャリアップにも繋がりません。

 

普段業務でOracle Cloudなんて使わないよ!という人は不安もあるでしょうし、どのくらいの期間があれば取得できるのか、検討もつかないかもしれません。

 

そんな方は、今からカレンダーをめくって今から1ヶ月後の日付を確認しましょう。そして、その日を受験日と決めてしまいましょう!もし平日などで時間が取れない場合はその日付の後、一番早く受験できる日時を最初に決めます。これで目標が定まりました。まずは最初のステップをクリアしました。おめでとうございます!

 

日程を決めるとプレッシャーが掛かって嫌だな、と感じるかもしれませんが、あなたの貴重な時間を割く勉強の効果を最大限にするためには、適度なプレッシャーが不可欠です!もちろん、個々人により事情は異なりますので必ず2ヶ月後でないといけないわけではありませんが、最初に受験日を決めてしまうことで、結果的に短い時間で効率的に資格を取得することができます。

 

勉強は、だらだらと長い期間をかけても身につかないどころか、断片的で使えない知識になってしまいます。試験勉強に関するこのページを見ている今が、もっともあなたのやる気が高まっているタイミングなのではないでしょうか?この勢いで、今すぐ手帳を開いて、一気に取得する日程を決めてしまいましょう!

取得の目的を明確にする

オラクルマスターゴールドを取得する目的は、人それぞれだと思います。

資格取得の目的

  • 取得すると会社で昇進や昇給に有利・報奨金がもらえる!
  • オラクルを仕事で使っておりさらなるキルアップを目指したい
  • 転職(就職)を考えていて、資格で自分のスキルを証明したい

などなど、様々な理由があるのではないでしょうか。時々、「資格なんて実務では役に立たない」という意見があります。Nicolは「どんな学びであれ、それを活かすも殺すも自分次第」という考えを持っています。

 

この考えを押し付けるつもりはありませんが、人生の貴重な時間を投じるからには、「自分がこの経験から何を得たいか」考えてみることは無駄ではありません。

 

また、世間的な評価としても会社での評価としても、資格を持っていてマイナスになることはありません。何かが得られるか?を疑う前に、この経験を自分にとって役に立つものにするため、資格試験取得で得られるものを書き出してみましょう。もしかしたら、自分にとって資格はそれほど必要なことではないとわかり、闇雲に資格に使おうとしていた時間を別のことに使うチャンスが生まれるかもしれません

目標は具体的であればあるほど良いです。例えば単に「給与がアップする」より、「これからの会社人生、転職を考える40歳までの5年間、給与が毎月5,000円上がる」のほうが具体的にイメージできますね。そして、すこし目を閉じて、取得した後に上記で挙げたものを手に入れた自分を想像してみましょう。

 

さあ、「資格取得の目的とその過程で得られるもの」のイメージがアップしたところで、目標達成のための計画に移りましょう!

STEP2 現状分析

目標設定が終わったところで、現状分析を行いましょう。このステップも、長くても15分で終わります。一気に先に進んでいきましょう!

勉強時間のスケジュール

Oracle Cloud Infrastructure Architectの試験準備に必要な時間は10~25時間程度と言われており、個人差はありますが15時間を勉強に割く前提でスケジュールを検討してみましょう。

 

あなたの日々のスケジュールを考えて、どれくらいの時間が取れそうか考えてみましょう。大きく、平日と休日でそれぞれどれくらいの時間が取れそうか、考えてみましょう。働いている人であれば、毎日の通勤時間を使うのがお勧めです。毎日決まった時間を必ず確保することができるからです。

 

<Point>通勤時間に勉強する場合のポイント

通勤時間を勉強に当てる場合には、全ての時間を勉強に使う前提として考えないことがポイントです。なぜなら、朝に眠すぎて時間が取れない場合や、帰り道に疲れが溜まっていて集中できない場合などが考えられるからです。通勤時間を勉強に使う場合は、大体60~75%程度を使える時間として見積もっておくと良いでしょう。例えば往復で2時間の通勤時間がかかっている人であれば、毎日1時間30分を勉強に使える時間、と考えることができます。

 

こういった配分にしておくことで、1時間の通勤で朝どうしても眠い場合でも30分勉強して、30分居眠りする、というように柔軟に学習を続けることが可能です。

 

もし、計画通りに勉強が進まなかったとしても、ラストスパート時に30分の居眠り時間を勉強に当てることで挽回するなど柔軟な対応が可能です。

 

勉強する場所

学習プランを作成する前提として、確保した時間をどこで過ごすことになるのか、はイメージしておくと良いです。なぜなら、勉強する場所によって使える教材が変わってくるからです。スマホを使っての学習はいつでもどこでもできますが、参考書とノートを広げることは、通勤電車の中ではできませんよね。

 

ただ、ほとんど通勤電車の中でしか勉強時間が取れないよ!という方も安心してください。スマホやタブレットだけでも効率的に学習できる方法は存在します。この後紹介していきますので、まずは、現状を把握するという意味で、勉強時間と合わせて、勉強場所をイメージしておきましょう。

 

STEP3 学習プランの作成

目標設定と現状分析が終わったら、学習プラン、つまり勉強のスケジュールや利用する教材を検討します。この段階で決めることは試験日と現状の自分の状態から逆算して、どの教材を使って、いつ勉強するか、という無理のない計画を作成することです。

学習プランのたてかた

それでは具体的な計画の立て方の例を紹介します。

 

取得の期限として設定した日付までに平日と休日がそれぞれ何日あって、勉強に使える時間が何時間あるのか、を当てはめてみます。例えば、本記事で例として挙げた1ヶ月後であれば休日が約8日、平日が約20日あることになります。

 

平日に1日30分間勉強すれば、それだけで14時間を勉強に割くことができます。目標が15時間なので、休日に少し頑張れば十分達成することができますよね。

 

目標設定時に、1周間後に目標を設定した人というストイックな方でも、平日1.5時間、休日4時間の勉強時間を確保することで15.5時間を確保することが可能です。現場でオラクルを使っている人でなくとも、15時間あれば十分に合格可能です!!

 

どうでしょうか、ざっくりとでも、計画をたてることによって、漠然と取れるか不安だ。。。という気持ちは和らぎ、資格取得が現実的なものだと思えてきますよね!

 

ポイントは「ざっくりでよい」ということです。綿密な計画を正確に作ろうとしてしまうと、もし計画通りに進まなかった場合に、焦りや自己嫌悪などの負の感情が発生して、モチベーションを保つことが難しくなります

 

それよりも、常に「自分には合格するだけのポテンシャルがある!これから勉強すれば挽回できる!」と思えるよう、環境をコントロールすることが大切です。

 

資格取得の目標日付と平日・休日の回数

設定した期限 平日 休日
1週間 5日 2日
2周間 10日 4日
1ヶ月 20日 8日
2ヶ月 40日 16日

STEP4 学習

ここまでの計画、お疲れ様でした!

 

いよいよ、最速で合格するための道筋が見えたところで勉強をはじめましょう!ここでは、資格試験を効率的に攻略するためのステップを、段階別で紹介していきます。

4-1 全体像と頻出ポイントの理解

まず最初にやらなければいけないことは、試験で取り扱われる試験範囲の全体像の把握とその中でも特に重点的に問われる箇所を感じ取ることです。OCI試験では特に、ネットワーク周り、Identity and Access Management (IAM)が試験のポイントとなり、実に50%近くの問題がこの領域から出題されます。また、その他の分野に関しては基礎的な資格らしく、全体的に広く浅く問われる傾向にあります。

 

Oracle公式サイトのトレーニングコンテンツ

現在、OCI資格は提供がはじまったばかりということもあり教材が充実しているとは言い難い状況です。そのため、基本的にはOracle公式の教材を使って学習を進めることになります。

まずはインプットとして以下の教材を使って学習をしましょう。

基本のトレーニング・ビデオ(Level 100)

基本編

https://cloud.oracle.com/ja_JP/iaas/training/foundation

運用編

https://cloud.oracle.com/ja_JP/iaas/training/foundation/admin

応用編(Lv200)

https://cloud.oracle.com/ja_JP/iaas/training/advanced

学習の進め方としては

  • オラクルクラウドの各機能の概要を大まかに理解する
  • 機能を利用する目的や利用シーンを大まかにイメージする

ことです。目的や利用シーンのイメージが難しければ気にせず先に進みましょう。問題を解いていくうちに、ポイントがわかってくるはずです。

 

最初から完璧に理解することを目指さず、テンポよく読み進める」ことが重要です。習うより慣れろの精神で、問題演習に多く取り組むことが効率的に理解を深めるためのポイントです。

 

テキストを読み進める段階ではテンポを重視し、問題演習を通じてわからない部分があったら、テキストを参照して再確認するという進め方をすることで、ポイントを絞って効率的に学習を進めることができます。

 

(ちょっと一休み)コツコツ勉強に便利なアプリを紹介します

資格の取得に一番必要なものは継続的な学習です。そして、資格の取得で一番難しいことも、継続的な学習です。下記の記事では、学習の継続にとても便利なアプリCountapを紹介しています。日々の学習の記録をつけることで、着実に目標に近づいていることを実感できる、おすすめアプリです!

Countapについては以下の記事もご覧ください。

カウンターアプリCountapの紹介!カウントすることで継続と習慣化が可能

4-3 問題演習で実践トレーニング

いよいよ最後のステップです。ここまでの勉強で、オラクルクラウドの出題範囲とそこで扱われる機能について理解が深まっていることだと思います。

資格試験全般に言えますが、インプットとアウトプットの比率はインプット3:アウトプット7とするのが最も効率が良いとされています。試験勉強に時間がかかりすぎて結果が出ない、という人の大半は、最初にテキストを隅々まで読みすぎていることに原因があります

問題演習で大切なことは、3点です。

  • 良い問題集を使う
  • 解説を理解する
  • 複数回繰り返す

この3つのポイントをおさえることで、最も効率的に学習することが可能となります。

 

ですがここで一つ問題が。。OCI試験は提供されてから日が浅いこともあり、良質な問題集が少ないです。そんな中でも、現時点では以下の2つがおすすめです。

1.Oracle公式試験対策ビデオ

なんと、Oracle Cloud Infrastructure Architect試験では、Oracle Universityから公式の試験対策セミナービデオが配信されており、YoutubeのOUのチャネルから視聴することが出来ます。もちろん無料で、嬉しいことに前編日本語です!!公式のセミナーですので品質は折り紙付き、問題+解説で非常にわかりやすく良質な内容がYoutubeでどこでも学習できてしまいます。

ビデオはパート1~3までの3本で、問題数は合計で30問と少なめですが、どれも非常に重要なポイントとなる問題ですので、必ず全ての問題を解き、理解するようにしましょう。

Oracle Cloud Infrastructure 2018 Certified Architect Associate 資格試験対策ポイント解説セミナー パート1
https://www.youtube.com/watch?v=4K06xyhJGfc

Oracle Cloud Infrastructure 2018 Certified Architect Associate 資格試験対策ポイント解説セミナー パート2
https://www.youtube.com/watch?v=XswXZ0QO-FM

Oracle Cloud Infrastructure 2018 Certified Architect Associate 資格試験対策ポイント解説セミナー パート3
https://www.youtube.com/watch?v=oBX9vr5wPdM

 

2.頻出問題(非公式)

https://www.surveymonkey.com/r/H2G3PX8

https://www.surveymonkey.com/r/HDSFW8R

こちらは海外の有志の方が作成された問題集のようです。問題数は少なめですが公式の対策セミナーと同じく試験でも重視されるポイントについての問題ですので、こちらも取り組んでおくと良いと思います。一応、公式の問題ではないので自己責任において利用してください。

SurveyMonkeyを使っており一度回答すると2回目以降は回答済みです、となってしまいますが一度ブラウザのキャッシュをクリアすれば再度受験することが出来ます。

 

教材については良いものが出てきたらアップデートしていきたいと思います。

 

最後に

いかがでしたでしょうか。オラクルクラウド資格は、世界中で幅広く利用されているOracle Cloudサービスの知識とスキルを保有していることを示す資格です。今後のクラウド時代で、資格の価値はますます高まっていきそうですね。

また、ベンダー資格ということもあり試験費用も高いので、是非とも一発合格したいところです。本記事の内容が、少しでも皆さんのお役に立てれば幸いです。

 

本記事の内容は随時最新情報にアップデートをしていきます。現在の情報は2019年7月中旬時点の情報をもとに記載しています

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