本記事では、ITILファンデーション試験の受験の流れや、勉強方法・試験結果の確認方法などを解説します。
※本記事の内容は2019/1/9時点の内容を元に記載しています。
この記事でご紹介する内容。
- ITILファンデーション試験の勉強から受験申込~合格までの流れ
- ITILファンデーション試験(2018年1月の変更に対応)に最短で合格するための攻略法
※ITILファンデーション試験は日本における配布元が2018年に変更となり、EXINからPeopleCertに改定されました。本記事では2018年の改定後の内容に対応しています。
※受験料が26,000円⇒43,890円に変更になっていますが、提供元の変更による試験の中身の変更はありません!
Nicol自身が、ITILファンデーションの試験提供元がPeopleCertに変更されてからの情報を探すときに困ったので、同じく試験が変わって困っている方の助けになれば幸いです。
ITILファンデーションとは?
正式名称 | ITIL ファンデーション試験 |
試験コード(日本) | PC0-002J |
試験提供会社 | PeopleCert(ピープルサート) |
提供テストセンター | Prometric(プロメトリック)、ピアソンVUE |
受験料 | 43,890円(税込47,401円) |
試験方式 | CBT(PCによる試験)※問題は全て選択式の択一問題 |
試験時間 | 60分 |
合格基準 | 26/40問以上の正答(65%以上) |
※上記の情報は日本でのものです
ITILファンデーションは、「ITサービスマネジメント及びITILに関する基礎知識を保有していること」を認定する試験です。ITILは世界的にも有名なフレームワークであり、イギリス政府公認の公的資格です。IPAの資格と比較すると、海外における知名度もある資格で、グローバルでIT関連のビジネスを行うならば学んでおいて損はない内容です。
ファンデーション(下地)という名前の通り、その内容はITILフレームワークの基本的な考え方への理解を問うものが多く出題されます。基本的な部分であるからこそ、最も重要な部分に絞ってITILを学ぶことが可能です。
ITILファンデーション試験の難易度
ITILファンデーション試験の難易度は、きちんと戦略を立てて学習すれば、それほど高くはありません。Nicolの場合は集中して学習を行い、一週間強の学習期間で試験に合格しました。個々人の業務経験の差によって多少の増減はあると思いますが、おおよそ1ヶ月の学習期間があれば、仕事をしながらでも余裕を持って合格できるのではないでしょうか。
ITILファンデーション受験の流れ
ITILファンデーションの受験は以下のような流れで行います。受験の前提として特別な資格は必要なく、誰でも受験することが出来ます。
図. 受験の流れ
1.試験申込
テスト受験には、テストセンターの公式サイトから事前予約が必要です。テストセンターの空き状況にもよりますが、受験希望日の概ね1週間前程度であれば予約できる場合が多いです。
申込可能なテストセンター
Nicolはプロメトリックで受験しましたが、試験はピアソンVUEでも提供されています。それぞれテストセンターの場所が異なっていたりするので、利用しやすい方を使えばよいでしょう。どちらから申し込んでも試験内容に違いはありません。
ITIL Foundation exam (日本語・英語) 提供元
プロメトリック
http://www.prometric-jp.com/
ピアソンVUE
https://www.pearsonvue.co.jp/
※2018年1月よりEXINでの試験受験はできなくなりました。
※試験の提供元は変更になりましたが、試験範囲・内容には変更がありません。学習にはITIL 2011対応の過去の教材が使用可能です。
2.受験
テスト当日は、予約したテストセンターに行って試験を受験します。遅くとも試験開始の30分前には会場につくことが出来るよう、早めに準備して出発しましょう。集合時間に遅れると受験することができず、試験料も返却されません。持ち物は写真付き身分証明書1点と自分のサインの入った証明書1点が必要です。例えば、運転免許証+クレジットカードなどで受験することが出来ます。
※持ち物・時間など詳細は必ず予約時に確認しておきましょう。
3.(合格した場合)資格証明書の送付
テストを終了するとすぐに採点が行われて、合否はその場でわかります。スコアレポートもその場で受け取ることが出来ますが、資格証書は後日、登録した住所宛に郵送されてきます。1ヶ月ほどかかる場合もあるそうなので、気長に待ちましょう。Nicolの場合は受験日から2週間ほどで自宅に証書が到着しました。
ITILファンデーションの試験対策
ITILファンデーションは、覚える専門用語が多い、問題文の文章が理解しづらいなどの特徴がありますが、他の資格試験と同様の戦略で攻略することが出来ます。すなわち、全体像を掴んで重要なポイントを抑えた上で、実践を多めにして問題文になりやすい箇所を補強していくという戦略です。Nicolが行った試験対策の流れと、使用した教材は以下の通りです。
図. 試験戦略の全体像
STEP1.ITILの全体像を掴む(4時間:約15%)
まずは流し読みを一回、各章を、「一言で言うとこんなこと」「重要なポイント3点」というように自分で整理しました。まずは全体像を把握することが最優先なので、わからない部分や複雑な部分は基本スキップ。また、この段階では練習問題は飛ばしてどんどん読み進みます。
この段階で使用した教材はいわゆる黄色本です。この教材は非常にできが良く、書店においてあった他の教材もざっと読んでみましたが黄色本が一番良さそうでした。試験に合格した今でも、その評価は変わりません。
全体像の理解は1回通して読んだだけでは難しいので、黄色本を2回流し読みをしました。その後、3回目は目次と大見出しだけを眺めて全体像の理解に努めました。
STEP2.練習問題を解く(7時間:約25%)
先ほど飛ばした練習問題を、各章の記載内容を確認しながら解いていきます。これは、おおよそどのあたりが問題になるのか、といった傾向や雰囲気をつかみました。全然解けませんが、気にせず答えを見ながら進めていきます。ただし、答えを見て何故その解になるのかということは確実に腹落ちさせます。これをする仮定で、STEP1で把握した全体感と一つ一つの要素がつながってきます。
これは、何周もやってもあまり意味が無い(答えを覚えてしまう)ので、1週+間違った問題の復習にとどめます。
STEP3.追い込み(15時間:約60%)
実戦形式の問題をときまくり、曖昧な部分や分からなかった部分をテキストに戻って学習しました。この時使用した教材はクラムメディアです。ITILファンデーションは2018年の1月に試験が変更になっていますが、問題プールは過去のEXINが提供していた試験と同一のものを使っているため、EXIN用の問題集で学習しました。結果は全く問題なし。
的中率が非常に高いため、兎に角合格したい人には非常に効率的な教材です。というか、内容の理解が薄くても良いなら黄色本の練習問題をやらずにクラムメディアの教材を使ったほうが効率的です。とにかく資格の取得を急いでいて、確実に合格したい、という方にはオススメです。
EX0-001 ITIL Foundation (syllabus 2011) (旧試験番号:EX0-117)
もちろん、ただ資格を取るための勉強になってしまうと勿体無いので、不明な点や気になる点はテキストに戻って学習しましょう。
※以降時間の許す限りSTEP2とSTEP3を繰り返し
結果は・・・
無事に合格することが出来ました!ただ、これほどの高得点が取れたのは、ほぼクラムメディアのおかげと言っても過言ではありません。過去に同試験を受験した他の方も言っていますが、クラムメディアとほぼ同じ問題が非常に多く出題されました。国際的な資格試験は日本語訳がおかしくて意味が取りづらいことも多いため、実際の問題に近い表現で出題されるクラムメディアの問題で練習しておくと、本番も焦らずスムーズに回答を進めることが出来ますね。黄色本とセットで使うと、本質の理解と実践力を効率的に伸ばすことが出来ると思います。
使用教材の紹介
黄色本
クラムメディア
EX0-001 ITIL Foundation (syllabus 2011) (旧試験番号:EX0-117)
※本記事の内容は2019/1/9に最新化しています。
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